インプラント治療の気になる痛み!痛いと感じるタイミングと対処法を解説
こんにちは。仙台市青葉区にある歯医者「広瀬通り歯科クリニック」です。
「インプラント治療ってどれくらい痛いの?」と不安に感じている方もいるでしょう。インプラント治療では麻酔を使用しますが、痛みを感じる場合もあります。では、インプラント治療で痛いと感じるときにはどうしたらいいのでしょうか。
この記事では、インプラント治療で生じる痛みについて解説します。痛いときの対処法についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
インプラントとは
インプラントとは、虫歯や歯周病、怪我などで失った歯を補う治療法のひとつです。歯根の代わりであるインプラント体を顎の骨に埋め込み、その上に人工歯を装着します。
顎の骨に人工歯根であるインプラント体を直接埋め込むため、入れ歯やブリッジよりも天然の歯に近い噛み心地を得ることが可能です。
インプラントの構造
インプラントは、顎の骨に埋め込むインプラント体、インプラント体と人工歯をつなぐアバットメント、歯として機能する人工歯の3つの部品で構成されています。
インプラント体は、丈夫で体に影響を与えにくいチタンでできており、顎の骨としっかり結合します。人工歯部分には、白く透明感のあるセラミックが使用されることが多いです。セラミックは、周りの歯に合わせて自然な色味に調整できます。
インプラントのメリット
インプラントの最大のメリットは、天然歯に近い見た目と噛み心地を実現できる点です。入れ歯の場合はぐらついて、噛みにくいと感じることがあります。また、ブリッジの場合は、補う歯の両側にある健康な歯を削らなくてはなりません。
一方で、インプラントは顎の骨に直接人工歯根を埋め込むため、自分の歯のようにしっかり噛めるようになるでしょう。ブリッジのように歯を削る必要もないため、天然の歯をできるだけ残したい方にも選ばれています。
インプラント治療で痛いと感じるタイミング
インプラント治療は、人工歯根を顎の骨に埋め込む手術を伴うため、痛みを感じる可能性があります。ここでは、インプラント治療で痛みを感じやすいタイミングについて詳しく解説します。
手術中の痛み
インプラントの手術では局所麻酔を使用するため、手術中の痛みはほとんどありません。
ただし、麻酔注射の際には、歯茎に針を刺す瞬間のチクッとした痛みや、薬剤を注入するときに圧迫されるように感じる方もいます。また、麻酔の効き方には個人差があるため、麻酔注射を行ったあとでも、手術中に痛みを感じる人もいるでしょう。
手術後の痛み
手術後に痛みを感じるタイミングは、以下のとおりです。
手術後に麻酔が切れたとき
手術が終わった直後は麻酔が効いているため、痛みはほとんどありません。
しかし、手術では歯茎を切開したり、顎の骨にインプラント体を埋め込んだりしているため、麻酔が切れ始めると、鈍い痛みを感じる場合があります。
インプラント体の埋め込んだあと
手術後は、インプラントを埋め込んだ部位や周囲の組織に炎症反応が起こり、一時的に腫れや痛みが生じます。腫れや痛みは手術後2〜3日間がピークで、1週間程度で落ち着くことが多いです。
インプラントを埋め込む本数が多い場合や、骨を増やす骨造成を行う場合は、腫れることが多いでしょう。
アバットメント装着後
インプラントと顎の骨が結合したあと、人工歯を取り付けるためのアバットメントと呼ばれる部品を装着します。装着時に、歯茎を少し切開するため、痛みや違和感が生じることがあります。
ただし、痛みや違和感は1〜2日程度経つと軽減することが多いです。
細菌感染やトラブルが起こったとき
手術後の歯磨きが十分にできておらず、インプラントの周囲に汚れが溜まると、細菌に感染してインプラント周囲炎を起こす場合があります。
インプラント周囲炎とは、インプラントの周辺組織が炎症を起こしている状態のことです。インプラント周囲炎が悪化すると、インプラント周囲の顎の骨が溶かされ、痛みが生じることがあります。
インプラント治療で痛いと感じるときの対処法
ここからは、インプラント治療で痛いと感じるときの対処法について解説します。
インプラント手術中
麻酔注射時の歯茎に針が刺さる痛みが苦手な方は、手術前に歯科医師に相談しましょう。歯茎に表面麻酔を塗ったり極細の針を使用したりなど、対応してもらえる場合があります。
また、麻酔が十分に効いていなかったり、手術中に麻酔が切れたりして痛みを感じる場合は、我慢せずに伝えましょう。麻酔を追加することで痛みを軽減できる場合があります。過去に麻酔が効きにくかった方や、不安の強い方は、手術前に相談しましょう。
インプラント手術直後
インプラント手術を受けてから1週間程度は、痛みや腫れが生じることがほとんどです。痛みへの対処法として、以下が挙げられます。
鎮痛剤を服用する
インプラント手術後は、基本的に鎮痛剤が処方されるため、痛みがあるときは服用しましょう。市販の鎮痛剤も使用できますが、鎮痛剤と同時に処方される抗生物質や、そのほかの服薬中の薬と併用してもよいかなど、歯科医師に相談しておくと安心です。
服用する間隔や1回分の量、1日の上限量を確認し、正しく服用しましょう。
患部を冷やす
インプラント手術後に痛みがある場合、保冷剤や氷を入れた袋を使用して、手術した部位を冷やすのも効果的です。保冷剤や氷を直接顎に当てると冷やしすぎるため、タオルで包んでから患部を冷却しましょう。
ただし、冷やしすぎると血流が悪化し、傷の治りが悪くなる可能性があります。患部を冷やすときは1回あたり15分程度にしましょう。
やわらかいものを食べる
手術後の食事は、お粥やスープ、ヨーグルトなどやわらかい食べ物を選びましょう。硬い食べ物は、噛む際に痛みが増すだけでなく、十分に咀嚼しないまま飲み込むと胃腸に負担がかかる恐れがあります。
また、熱い食べ物や辛い食べ物は傷口に刺激を与え、痛みが強くなる可能性があるため避けましょう。
安静にする
インプラント手術後は、激しい運動や入浴は避け、安静にしましょう。運動や入浴をして血行が良くなると、痛みや腫れが悪化する場合があります。
また、手術後から1週間程度は、喫煙や飲酒も控えてください。飲酒は、運動や入浴と同様に血行が良くなりやすいです。喫煙は血行を悪くしたり、傷口に刺激を与えたりするため、傷の治りが悪くなる恐れがあります。
痛みが長引く場合は歯科医院を受診する
手術から数日経っても痛みが治まらない場合や、腫れがひどくなった場合は、歯科医院を受診しましょう。細菌感染を起こしている場合もあります。受診すべきか迷った場合も、歯科医院に連絡して相談してください。
インプラント治療後
インプラント手術後の痛みが落ち着いてからも、インプラント周囲炎が起こると痛みが発生する場合があります。
インプラント周囲炎は、インプラント周辺組織が炎症を起こした状態です。悪化すると、歯茎が下がってインプラント体が露出する場合もあります。さらに進行すると、インプラントがぐらつき、最悪の場合には抜け落ちることもあるのです。
インプラント周囲炎は、手術をしてから数年後に発症するケースもあります。インプラント周囲炎を防ぐためには、毎日しっかりと歯磨きを行い、定期的に歯科医院を受診してトラブルが起こっていないかみてもらうことが大切です。
早期に発見できれば、インプラントを長持ちさせることにつながります。もし痛みがある場合は、すぐに歯科医院で相談しましょう。
まとめ
インプラント治療は、歯を失った部分に人工歯根を埋め込み、歯を補う治療法です。局所麻酔を使用するため基本的に手術中の痛みはほとんどありません。
ただし、麻酔の効きが不十分だったり、途中で切れたりすると痛みを感じることがあります。また、手術後に麻酔が切れると鈍い痛みが生じ、落ち着くまでに1週間程度かかることが多いです。
鎮痛薬を服用したり、患部を冷やしたりすると、痛みを和らげることができるでしょう。手術中の痛みが不安な方は、事前に歯科医師に相談してください。
インプラント治療を検討されている方は、仙台市青葉区にある歯医者「広瀬通り歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。
当院は、患者さんが生涯にわたってお口の健康を維持できるようサポートすることを目指して治療を行っています。虫歯・歯周病治療や矯正治療をはじめ、入れ歯治療やインプラント治療にも力を入れています。